住宅やビルを持っている方々にとって、建てる時には外壁やその塗装に至っても気にする部分ではありますが、数年の歳月が経つにつれ、外壁塗装のメンテナンスについては、ついつい後回しにしがちです。
しかも、外壁塗装は単に見た目の劣化から守るため(美観を保つ)だけではありません。本来の目的は塗装による防水をはじめとした、大切な我が家を長期的に安心安全に守るために外壁塗装が必要となります。
そもそも外壁塗膜は毎日雨や紫外線、シミカビコケによる劣化、また昨今の天気の荒れにより、更に外壁の劣化が進む要因が出てきているような現状です。それをそのまま塗り替えをせずに放置してしまうと、中の木材やコンクリートに水が侵食し、雨漏りや最悪の場合、下地の柱を腐らせてしまうことも考えられます。
それでは、どんな外壁があり、どんなタイミングが良いとされているかをご紹介します。
まず外壁については、今回は日本で多く使われている代表的な外壁、サイディング外壁とALC外壁をご紹介します。
最初にALC外壁についてご説明します。断熱性・耐震性・耐火性・遮音性等、高機能な外壁です。
断熱性に関しては、熱伝導率はコンクリートの約1/10といわれており、春夏秋冬室内でも外の気温に大きく左右されず、快適に過ごせることが特徴です。また耐火性につよく非常に燃えにくく、有害物質も発生しにくいです。
多数のメリットを持っているALCですが、デメリットもございます。それは吸水性が高く、一度水が入ってしまうと、ひび割れや欠けといった劣化が生じてしまいます。
こういった弱点を補うために、防水が施せる外壁塗装が必要であり、その効果を継続させるための定期的なメンテナンスを行う必要がございます。
もう一つのサイディング外壁はどのようなものでしょうか。
サイディング外壁も同様に、耐火性に優れており、種類も豊富、外壁の基本的な性能をクリアした上でその価格という意味では、コストパフォーマンスも高いとされ、日本の住宅外壁の約8割がサイディング外壁を使用しています。
一方で、ALC同様に吸水性が高いため、やはり外部の劣化する要因から外壁塗装で補う必要があります。また熱を吸収しやすく表面温度が上昇したり、反対に遮熱性は低く、夏は暑く冬は寒いというデメリットもございます。その部分においてもやはり、外壁塗装で、遮熱・断熱塗料で対策が必要です。
そんな建物を守ってくれている「塗膜」には、やはり寿命があります
新築家屋では、5年後のメンテナンスの際には、外壁塗装をメンテナンスしては?などの声がけをもらうように、塗料で5~7年程度が塗り替えの目安です。また塗り替え時に使用されている塗料でも長くて10年ほどです。
世界には築100年以上の家もざらに残っていますが、日本の住宅寿命の平均は30年と言われています。これは、やはり定期的なメンテナンスで、家が構築されている木材やコンクリートなどの基盤そのものを劣化させないという部分になかなか目が向かないことも大きな要因の一つです。その家の寿命が30年と言われる間においても、最低でも2〜3回は塗り替えをする必要があります。
戸建てを購入時には、10年後に最初のメンテナンスを考えて積み立てするのもいいでしょう。外壁塗装においては、より住まいを長持ちさせるために、7〜10年ごとの塗り替えが最適とも言われています。
上記、年数を目安に一度ご確認をいただくと良いかと思います。