毎日、陽射しや風雨にさらされているのが家の外壁。
塗料は、家が長く健康であり続けるために、「紫外線、炭素ガスによる劣化」や「カビ、雨漏りによる腐食」などから家を守る、とても大切な役割を担っています。
塗料選びにおいて、耐久性と機能は重要なポイントになります。
今回は、耐久性と機能性の観点から、塗料の種類と特徴(機能)のお話をします。
1.塗料の種類
それぞれの塗料により、いろんな特徴があり、耐久性が違います。
予算や住まいの立地条件なども考慮して、ご自宅にあった塗料を選びましょう。
塗料 | 特長 | 耐久年数の目安 | 注意事項 |
アクリル | 価格が安い | 3~5年 | 耐久年数が短い |
ウレタン | 価格と機能のバランスが良い | 5~7年 | 耐久年数が短い |
シリコン | 価格と耐久性のバランスが良い | 10~15年 | 様々な種類やグレードがある |
フッ素 | 耐久性が高く、汚れや色あせに強い | 15~20年 | 価格が高い |
無機 | 耐久性が高く、汚れや色あせに強い | 15~25年 | 高価格で、職人の技術がいる |
2.塗料の特徴(機能性)
塗料の種類は細かく見ていくと、各メーカーの商品開発の結果により、さまざまな種類があり、一般の方には非常にわかりにくいものです。
また、さまざまな機能を付加した塗料が開発されているため、ご自宅の状況にあった機能性を理解し、耐久性や価格を考慮して最適な塗料を選ぶことが大切です。
ここでは、建物が影響を受ける気候、温度、立地条件などの環境に応じた特殊機能を持った塗料について、お話します。
①遮熱機能
塗膜表面に当たる太陽熱を反射させて、屋根や外壁の表面温度の上昇を抑え、熱による建物の劣化を抑制する効果があります。
室内が過ごしやすくなるほか、エアコン等の電気代の節約にもなります。
②防水機能
建物にひび割れが発生すると、建物内部に水が毛細管現象によって浸入し。建物内部の腐食につながります。
防水機能を持った塗膜は、伸縮性が高く、ひび割れに塗膜が追随し、外部からの水の浸入を防いでくれます。
③防カビ機能
湿度の高い立地の場合、日当たりの悪い面でカビや苔の繁殖が目立ってきます。美観だけでなく、健康被害の懸念があります。
防カビ性、防藻性の高い塗料もしくは防カビ剤を塗料に添加して、カビや苔の繁殖を抑えることができます。
④セルフクリーニング機能(低汚染性)
汚れが付きにくく、付いた汚れも雨で洗い流される機能を持った塗料です。
雨水と塗膜がなじむ(親水性)ので、塗膜への汚れの密着度が低く、塗膜の劣化を抑えます。
3.塗料の機能を活かすための守るべきポイント
いくら良い塗料を選んでも、良い塗装ができるとは限りません。
なぜなら、塗料は職人の手で塗装されて初めて塗装膜となり、職人の知識、経験、実績そのものが施工品質を左右します。
従って、塗料選びだけでなく、業者選びも重要なポイントになります。
塗装を検討する際には、塗料の機能や価格だけではなく、施工する業者の施工に対する知識、技術、専門の資格の有無等もよく確認しながら選んでいくことが大切です。