今回は断熱塗料と遮熱塗料についてのデメリットと、それを踏まえて何を基準に選べば良いのかということに触れていきたいと思います。
断熱塗料のデメリットは3つです。
・塗料自体が遮熱塗料より高額になることが多い。
→耐用年数も長くなる分、その施工費用は高くなりがちです。ですが、耐久性に優れているため、何度も塗り替えるために足場を組むといったメンテナンス回数を遮熱塗料に比べ減らすことができます。
・家の構造によっても仕上がりは左右される。
→断熱塗料には、効果を引き出すための細かいビーズなどが入っている場合もあり、仕上がりに凹凸が出る場合もあります。また窓が多い、大きいなどの家の構造によってはその効果を実感しづらい場合もございます。
・経験値が浅い職人がやると剥がれの原因になる。
→きちんと施工実績のある職人の方にお願いすることで、より耐久性が上がります。
遮熱塗料のデメリットは3つあります。
・冬は熱を遮る分、室内の温度が下がりやすい。
→外の熱は入りづらいですが、中の熱は外に逃げやすくなっているので、冬場は温度が下がりやすくなってしまいます。
・汚れによって、効果が薄くなる。
→汚れてしまった部分から遮熱しなくなるため、断熱塗料に比べ耐久性が低い。
・選べる色が少ない。
→本来の効果を発揮するためにすでにある既存の色からしか選ぶことができません。
・断熱塗料に比べ耐久性が低い。
→汚れによって、その効果が減退してしまうので、定期的メンテナンスは欠かせません。
メリットやデメリットを考慮して、断熱塗料や遮熱塗料では、使用される地域の特徴もあります。
まず遮熱塗料は、塗装した箇所の表面温度を下げる特徴から暑さ対策を優先したい地域に用いられます。またお家自体の構造で、特に熱が伝わりやすい金属屋根や吹き抜けのお家への施工が人気です。
また、断熱材の入っていないガレージや工場の屋根、金属製の門扉など、その特徴を活かした場所で活用すると真夏も快適に過ごすことができます。
一方で、断熱塗料は地域問わず、どこでも快適さを求めるならば、断熱塗料を選びましょう。特に、必要な地域としては、冬の寒さが長く続く地域や、一年中快適なお家にしたい方にお勧めの塗料です。遮熱塗料ではできない、寒さを和らげる効果は年間を通しての光熱費を下げる効果にも繋がります。
遮熱塗料に比べどんな季節でも室内を快適に過ごすための手助けをしてくれています。
結果として一般的に住宅を一年中快適に過ごすためには、断熱塗料が良いとされていますが、用途や地域によっては遮熱塗料も使われることがあるので、一度ご自身のご自宅の様子などを踏まえて決めていただくのが良いかと思います。