サイディングとは、建物外壁に張る仕上げ板材のことです。
以前は、モルタルなどで外壁を塗って仕上げを行うことが一般的でした。しかし、最近では、壁の大きさに合せて外壁にサイディングボードを貼って仕上げるということが、工数や費用を比較的抑えることができるため、ほとんどになってきました。
サイディングの素材は以下で4つあります。
1銅板を加工した金属系
2セメントと繊維が現在の窯業系
3木材を塗装した木質系
4樹脂を成型したした樹脂系
このうち窯業系サイディングが日本で多くの割合を占めており、デザインの種類も豊富にあります。
サイディングそのもののメリットしても、対天候性、デザインの種類、製品の安定性、工期が短いなどが挙げられます。
デメリットとしては、熱を蓄積しやすく、経年劣化で耐水性が落ちてくる、またコーキングなどの定期的なメンテナンスが必要ということです。
金属系サイディングは、その素材から窯業系サイディングより長期的メンテナンスが不要となり、防水性にも優れます。また耐天候性にも優れているため、気温変化の激しい寒冷地などで使われます。一方で、費用が高く、塗装の防水機能の低下から水や排気ガス、塩分によってサビが生じる可能性がある点がネックです。
窯業系サイディングは、セメント質のものと補強用の繊維質を混ぜ合わせて作られた板です。その繊維質の素材や分量によってサイディングの特徴も変化させることができ、前述の通り、日本では窯業系サイディングがほとんどの家の外壁に採用されています。
その理由として、デザインの種類も豊富さがあります。低コストで耐久性に優れているので地震に強く、熱を溜め込む性質を活かした耐火性にも優れております。防火構造認定製品となっているのも大きな特徴です。
木質系サイディングに関しては、本物の木材を加工しているため、他のサイディングには無い、木材ならではの味わいがあります。耐熱性にも優れる一方で、天然木であるからこそ水に弱く、そこから浸水によって木が腐ったり、苔を手入れする必要があります。
そのため、他のサイディングと比べメンテナンスは、5〜7年と比較的短めで、こちらの木材サイディングを施工できる業者も限られています。またシロアリにも注意が必要です。
樹脂サイディングは、塩化ビニル樹脂を原料としたサイディングで、アメリカでは外壁材全体の50%を超えるシェアを誇る外壁材です。その性質から、耐水性、耐天候性も高く、塩害や凍害の被害も遭いにくいことがメリットです。また目地の補修がいらないため、メンテナンス周期は10年以上と長く耐久性に優れています。ただ、デザインの種類は少なめで、素材の軽さから遮音性にやや劣る部分があります。
サイディングも永久的に丈夫であわけではなく、定期的メンテナンスを行っていく必要があります。
メンテナンスを行わない場合は、建物自体に深刻なダメージを与えてしまうため、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。